起き攻め・セットプレイ上級

なぜプロは投げ抜けを押すのか ― その場受け身でシミーを封じる

情報源:カワノKawano(YouTube) ・ 投稿日:2024-02-06

概要

「初心者講座では『起き上がりに投げ抜けを押すな』と教わるのに、なぜプロは投げ抜けを押すのか」という視聴者の質問への回答です。答えは「意図的に、自分の投げ抜けを狩りづらくさせているから」。投げ抜けを狩る方法を3つに整理し、そのうち最もローリスクな「シミー」を、受け身の選択で封じるという構造が説明されます。その場受け身を選ぶと相手との距離が近くなり、相手が後ろに下がりきれなくなるため、遅らせ投げ抜けが届くという理屈です。

内容

扱われている主なテーマ

  • 投げ抜けを押すことの前提としての損得
  • 投げ抜けを狩る3つの方法と、それぞれのリスク
  • その場受け身を選ぶことでシミーを封じる仕組み
  • 相手の立ち位置を見て投げ抜けを押すかどうかを決める

具体手順

抽出できた範囲:動画内で述べられた内容を順に記載します。自動生成字幕の誤認識が多く、「投げのけ」→投げ抜け、「バクステ/バステ/マステ」→後方ステップ・前方ステップ(文脈で判断)、「シミ/趣味」→シミー、「置き攻め」→起き攻め、「ジャフラッシュナックル/ジャクフラナックル」→ルークの技名(確定できず)と読み替えています。技名を確定できなかった箇所は記載していません。

① 前提:相手が狩ってこないなら投げ抜けの方がよい

  • 初心者に「投げ抜けをするな、前ジャンプか後方ステップにしろ」と教えるのは正しいアドバイスだと本人も認めています。理由は、
    • 投げ抜けは起き上がりに少し遅らせて押す必要があり、最初は難しい。
    • 成功しても実質リターンがない。
    • 前ジャンプや後方ステップは最速でやればいいので簡単で、前ジャンプなら画面端で位置を入れ替えられるというリターンもある。
  • それでも、相手がこちらの遅らせ投げ抜けを狩ってこないのであれば、投げ抜けの方がよい。
    • 遅らせ投げ抜けは、打撃の重ねに対してガードできる。
    • 投げに対しては投げ抜けできる。
    • 一方、暴れや前ジャンプは、相手が打撃を重ねてきたときに食らってしまう。

② 投げ抜けを狩る3つの方法

  1. 相手の投げ抜けに合わせて、少し遅らせて打撃を振ってカウンターヒットさせる。
  2. 垂直ジャンプをして投げを空振らせ、その硬直を狩る。
  3. 後ろに下がって投げを空振らせ、その硬直を狩る(シミー)。

③ それぞれのリスク

  • **①は攻める側にリスクがある。**打撃を遅らせて振っているため、
    • 守る側が最速で暴れていると、守る側の技が勝ってカウンターヒットし、コンボに行かれる。
    • 無敵技を食らってしまう。
  • **②も攻める側にリスクがある。**ジャンプしているため、
    • 守る側が何もしていなければ対空される。
    • ①対策で最速暴れをしていても対空が間に合う。
    • 守る側が後方ステップしているとジャンプ攻撃が届かない。
    • 前ジャンプされると空対空される。
  • **③のシミーが、もっともローリスク。**後ろに入れているため、
    • 最速暴れをガードできる。
    • 無敵技もガードできる。
    • タイミングよくしゃがんで待てば、下段技もガードできる。

④ シミーを封じる方法:その場受け身

  • **コンボを決めた後、攻める側は前方ステップや生ラッシュで距離を詰めて起き攻めに行く。**相手が後方受け身で距離を取ろうとしても、前方ステップや生ラッシュで詰められる。
  • そこで、コンボを食らったときにあえて後方受け身ではなく、その場受け身を取る。
  • その場受け身を取ると、起き上がり時の相手との距離が非常に近くなる。
  • **距離が近いと、相手は起き攻め時に後ろに下がりきれない。**下がりきれないので、こちらの遅らせ投げ抜けがそのまま投げに変わる。
  • **動画では、同じコンボから同じ攻めを、後方受け身の場合とその場受け身の場合で比較して見せています。**後方受け身だと相手は下がりきれて投げ抜けを狩れるが、その場受け身だと、生ラッシュから即座に後ろ下がりを入れていても投げられてしまう。
  • コンボによっては、その場受け身をしても、前方ステップや生ラッシュから即下がりすればシミーが間に合う場合がある。ただしその場合、非常に早い段階で後ろに下がる必要がある。

⑤ 相手の立ち位置を見る

  • 本人は、相手の立ち位置を確認している。
  • 相手がすでに後ろに下がっているなら、投げ間合いではないので投げ抜けを押さない。
  • その結果、守りがどんどん固くなっていく。
  • 攻める側は③のシミーで投げ抜けを狩れなくなり、リスクのある①の遅らせ打撃や②の垂直ジャンプをやらざるを得なくなる。
  • **そうなると、守る側が読み合いでリターンを取りやすくなる。**①には最速暴れ、②には対空。

⑥ ①を読んだときは「起き上がり最速投げ」も選択肢

  • ①を読んだときは、最速暴れの打撃だけでなく、起き上がり最速で投げを押すのも大事。
  • こうすると①も狩れるし、起き上がりギリギリまで投げ間合いに立っていて、タイミングよく後ろに下がって投げ抜けを狩ろうとする相手も投げられる。
  • 前方ステップからよいタイミングで後ろに下がってシミーをしようとしても、最速で投げていれば投げられる。

⑦ 適用範囲の限定

  • この読み合いは起き攻めの話であって、立ち回りの中でキャンセルドライブラッシュからガード密着有利を取られた場面には当てはまらない。
  • そういう場面では、有利を取った側が必ず後ろに下がれるため、この読み合いは推奨されません。

元動画・記事

  • カワノKawano「あまり推奨されない投げ抜けをなんだかんだでプロが使用する理由について語るカワノ」(2024-02-06、約9分)
  • YouTube のコミュニティ欄で募った視聴者の質問に答える形式の回です。

メモ

  • 検証の有無:説明のみ。**ゲーム画面での実演は豊富にあります。**後方受け身の場合とその場受け身の場合を、同じコンボから比較して見せる場面が複数あります。ただしフレーム数の提示はなく、距離の数値も示されていません。「その場受け身だと距離が近いので下がりきれない」という説明が、実演で裏付けられる形です。
  • 対象バージョン:記載なし。投稿日は 2024-02-06。2024.02.27 update の3週間前にあたります。
  • 🔎 公式のバトル変更リストとの突き合わせ(2026-08-27 時点)
    • Year4(2026-08-03)では、全ファイター共通のバトルシステム調整は入っていません。公式の方針文に「尚、今回はバトルシステムの調整や全体に関わる大きな修正は無く、キャラクター個別のバトル調整と不具合修正のみとなります。」とあり、「全ファイター共通」の項目はドライブリバーサルの不具合修正1件のみでした。
    • この記事の投稿日(2024-02-06)より後に、公式が「全ファイター共通」として変更を入れている項目は次のとおりです。
      • 投げ抜け:202506 Ver.(大型アップデート)/2026-05-28
      • 受け身:2024-06-26/202506 Ver.(大型アップデート)
      • ドライブラッシュ:2024-02-27/202405 Ver.(大型アップデート)/2024-06-26/2025-10-15/2026-03-17/2026-04-15
    • ⚠ この記事の主張の損得勘定は、投げ抜けの報酬が変わったことで動いています。
      • 202506 Ver.:「投げ抜けが成立した際に、ドライブゲージとSAゲージが増加するようにしました。」→ ①で「投げ抜けは成功しても実質リターンがない」と述べられていますが、Year3 以降はゲージという形のリターンが付きました。
      • 2026-05-28:「①ドライブゲージの増加量を10000⇒5000に変更しました。」「②SAゲージの増加量を1000⇒0に変更しました。」→ そのリターンは約1年後に半減しています。
      • つまり①の「リターンがない」という前提は、Year3 で一度崩れ、2026年5月に半分だけ戻った、という経緯をたどっています。
    • **⚠ ④の受け身の選択にも、公式の変更が関わります。**202506 Ver.で「しゃがみ強K ①通常/カウンターヒット時の挙動を統一し、後方受け身可能にしました。」という変更が入り、受け身を選べる場面そのものが増えています。また 2024-06-26 には「直前のダウンで後方受け身を発動していた場合のみ、攻撃を受ける前からボタン二つをホールドしていると、ダウン時に後ろ受け身が発動してしまう不具合を修正しました。」という修正があり、「その場受け身を意図的に選ぶ」という操作の確実性に関わります。
    • 上記の項目については、記事中の数値や挙動をそのまま現在の値として扱わないでください。 必要なら該当日の原文を変更リストで確認してください。
  • キャラ依存かどうか:例として特定キャラを使用。実演はルークで行われ、ジュリにも言及があります。「コンボによって相手が後ろに下がれるか下がれないかが変わる」と本人が明言しているため、どのコンボの後にその場受け身が有効かはキャラクター・コンボ依存です。ただしその場受け身とシミーの関係という理屈そのものは全キャラ共通です。
  • 情報源どうしで検証結果が食い違っていたもの:食い違いはありません。このページの他の記事と、正面から噛み合います。
    • ACQUA 氏「その場受け身と後方受け身の使い分け」(2026-08-23)と同じ主題です。この記事は2年半前の投稿で、「その場受け身を選ぶ理由」を攻め側の狩り方から逆算して説明している点が特徴です。2本を並べて読むと、受け身の選択が起き攻めの読み合い全体を動かすことが分かります。
    • はちみつちゃんねる「投げ抜け猶予を改正」(2023-07-16)が、②③の前提を数値で支えます。あちらは投げ抜けの猶予が9フレームであることを実測し、「8フレーム目まではガードして9フレーム目に投げを入力する」という遅らせグラップの手順を示しています。この記事の①「遅らせ投げ抜けは打撃の重ねにガードできる」は、その猶予の長さがあって初めて成り立ちます。またあちらは③のシミーではなく「後方ステップで投げを避けてパニッシュカウンターを取る」という対処を挙げており、②③の中間にあたる方法です。
    • **どぐら氏「遅らせグラップ・詐欺飛び・地上戦」(2023-06-23)**も遅らせグラップとシミーを扱っており、この記事はその読み合いを「受け身の選択で一段階手前から動かす」という形で拡張したものと読めます。
    • ⑦の「キャンセルドライブラッシュからガード密着有利を取られた場面では推奨しない」という限定は、けんてぃちゅーぶ「ドライブラッシュの重要な仕様解説 7選」(2025-02-01)の内容と噛み合います。あちらはドライブラッシュ後にガードできるようになるのが24フレーム目であることなど、ラッシュ側の硬直を扱っています。有利を取った側が下がる余裕があるかどうかは、この種の数値で決まります。
  • 用語集にある語:投げ抜け/シミー/起き攻め/重ね/受け身/無敵技/暴れ/対空/ドライブラッシュ/パニカン/画面端/生ラッシュ
  • 用語集に無い語:その場受け身/後方受け身/遅らせ投げ抜け/遅らせグラップ/垂直ジャンプ/空対空/投げ間合い/密着有利/最速暴れ/後方ステップ/前方ステップ/読み合い。その場受け身と後方受け身は、用語集の「受け身」の項目内で種類として説明されていますが、**この記事のように「どちらを選ぶかが読み合いを変える」という位置づけは書かれていません。**用語集側に1行足す価値があります。**遅らせ投げ抜け(遅らせグラップ)**も、このページの複数の記事に出てくる語ですが項目がありません。
  • 確定できなかった点:
    • 実演に使われたコンボの技名(字幕では「ジャフラッシュナックル」「ジャクフラナックル」)が確定できませんでした。ルークの技と思われますが、記載していません。
    • ②の2番目が「垂直ジャンプ」か「前ジャンプ」か、字幕の表記が揺れています。③との対比および「対空できる」という説明から垂直ジャンプと判断しましたが、確定はできません。
    • **「距離が近い」の具体的な数値は示されていません。**その場受け身と後方受け身で起き上がり位置がどれだけ違うかは、実演での見た目のみです。
    • ④の「即下がりすればシミーが間に合う場合がある」の条件(どのコンボなら間に合うか)は、個別には示されていません。
    • フレーム数の提示は一切ありません。
  • 判断に迷った点:質問回答の切り抜きで、フレーム数などの数値が一切出てきません。そのため「検証」ではなく「説明」にあたります。ただし、投げ抜けを狩る方法を3つに整理し、それぞれのリスクを示し、そのうち最もローリスクな1つを受け身の選択で封じる、という構造が明確であり、このページの想定読者(中級者・上級者)が起き攻めの読み合いを組み立てるための骨格になると判断しました。「なぜプロは初心者向けの定石と逆のことをするのか」という問いに、理屈で答えている点も採用の理由です。
情報源
https://www.youtube.com/watch?v=_B2pYiVagtk
カワノKawano(YouTube)/投稿日:2024-02-06